【HCTをAT互換機で】 ●HCTの移植  HCTをAT互換機で使いたいと言う要望が有りますが、HCTはPC−98シリー  ズのハードウェアを直接制御している所が多数有り、移植が困難です。 ●エミュレータ   ・エミュレータとは    ここで言うエミュレータとは、AT互換機のウインドウズ上で、PC−9821    の動作をエミュレートするプログラムを言います。   ・種類    PC−98シリーズをエミュレートするソフトは、市販品・オンラインソフト等    いくつか有りますが、ここでは[T98−Next]と言うソフトを利用する場    合について説明致します。   ・著作者    T98−Nextは、Project T98-Next Staff YUKI氏, LED氏, Dirac 氏の著作    物で、フリーソフトウェアとして公開されています。   ・β版    現在は、β版と言う表示がされていますが、HCTでの動作試験の結果「十分に    実用になる」事が確認されました。    注意:動作試験時にATOK8をインストールするとトラブルが出た事が有りま       した。現行バージョンでのATOK8の動作試験はしておりませんがご注       意下さい。       OS(DOS)付属の標準FEPの利用を推奨致します。   ・入手先    インターネットの http://www.pc98x1.net/~t98next/ からダウンロードできま    す。また、同所にはBBSが有り、色々なQ&Aが有りますので、過去ログ等を    参考にして利用方法を検討して下さい。 ●移行   ・BIOS    グラフィック部分等のエミュレーションを確実にする為は、PC−98の    BIOSを吸出す必要があります。ご利用のPC−98が故障しない内に    BIOSだけでも吸出して置いて下さい。   ・スキルが必要です    エミュレータと言う性質上それなりにPC−98シリーズに精通している事、エ    ミュレータの取説だけでそれの操作ができるスキルの有る方を前提に記載してい    ます。エミュレータのご質問は、お受けできません。エミュレータのご質問は、    上記エミュレータダウンロード先のBBSにお願いします。   ・この資料が、PC−98シリーズからAT互換機へ乗移りがスムースに行く事の    参考になればと思います。 ●インストール   1.PC−98のBIOSを吸出します。   2.ご利用のAT互換機が3モードの場合は、ここは読飛ばして下さい。     2モードの場合は、AT互換機にPC−98用のDOSを読ませる事が出来ま     せんので、DOS6.2(PC−98用)をイメージファイルにします。     この処理は、別途1.2MBのFDを読める環境で行う必要が有ります。   3.T98−NEXTをインストールします。   4.HDイメージを作成します。40MBも有れば足りると思いますが、色々な     ソフト等をインストールする方は、好みに応じて・・・   5.DOS6.2をHDイメージへインストールします。     この手順は、DOS6.2を初めてインストールした時と同じですので、当時     を思い出しながら実施して下さい。     注意:ここで必ず、PRINT.SYSをインストールして下さい。        CONFIG.SYSを編集するか、CUSTOMコマンドで設定して        下さい。   6.HCTをインストールします。   7.PC98版のHAMLOGをインストールします。  (必要に応じて)   8.USERLISTをインストールします。      (必要に応じて)   9.JAALL.EMSをインストールします。     (必要に応じて)   9.環境文字列に     SET PRTDEV=PRN     と設定して下さい。     参考:上記の行をAUTOEXEC.BATの中に書込むのが一番簡単です。     説明:HCTは、標準ではプリンタポートを直接たたいて印刷します。        プリンタポートを直接フックする処理は、エミュレータの負担が大きく        1ページの印刷に30分以上かかる事もあり、少々辛い物があります。        環境文字列の設定で、印刷をPRINT.SYS経由とすれば、エミュ        レータがドライバ/BIOSをフックして簡単にエミュレーションして        くれますので、それほどのストレスもなく印刷出来ます。  10.これで設定終了です。     HCTを起動して下さい。     印刷も従来とおり出来るはずです。     但し、HCTはDOSのソフトです。DOSから印刷するには、DOSからの     印刷をサポートしたプリンタが必要です。     参考:PC−PR又はESC/P−SUPER推奨。        NMやESC/Pも簡易印刷可。     参考:最近の安物プリンタ/安物と言うより、ごく一部の高級品やレーザやビ        ジネスプリンタを除く殆どのプリンタがDOS駄目です。     参考:AT互換機の関係で、RS−232C及びプリンタポートでの電信の動        作試験は行っておりません。ご了承下さい。 ●動作確認環境   ・機械      ショップブランドAT互換機   ・CPU     セレロン500MHz   ・OS      Windows 2000   ・プリンタ    NEC マルチライター2050